エゾ鹿を食べて農業を守ろう!

知床にはこんなにいっぱいエゾ鹿が!

知床にはこんなにいっぱいエゾ鹿が!

今、北海道では増え続けるエゾシカが問題になっていて、その数はなんと65万頭。農林業への被害が増え続け、60億円の被害が出ています。
対策方法として鹿を食べることが注目され、ここ数年、エゾ鹿肉で作られた商品を目にされた方も多いと思いますが、『エゾシカって増えて困ってるんでしょ、じゃあ、原材料が無料だから安く食べられるんでしょ・・・・』 と、聞かれます。

確かに国産牛肉に比べれば安いのですが、実はエゾ鹿1頭をお肉にするまでに、通常のお肉(牛や豚)よりももっと多くの経費がかかっているのです。

まず、ハンターの人件費+猟銃や自動車にかかる経費+と畜場での経費がかかります。

現状、北海道のハンターは、ほぼボランティアです。数が増えているとはいえ、エゾ鹿に必ず出会え、しとめられるとは限りません。もちろん、山に行くにはガソリン代だってかかります。
次に、と畜場で適切な処理を行う必要があります。日本でもっとも効率のいい、芝浦と場(東京・品川にあります)でも、牛一頭の処理代は5,000円です。エゾシカの処理場は芝浦よりも効率がはるかに悪いです。一頭15,000円以上かかりますし、野生動物は牛や豚と一緒に処理することができないため、専門の処理場(小規模で数が少ないです)に運ばなければなりません。
この処理を行い、やっとエゾ鹿が枝肉という状態になります。

まだ、ここでは一頭丸ごと骨の付いている状態ですが、ここでやっと販売にこぎつけられますが、ここですでに販売費、管理費や処理場、流通業者の経費がかかります。
その後ブロック肉になります。ブロック肉にするためには、枝肉から、脱骨、解体を行い、ブロック肉に成形して、それぞれパックしていきます。この部分の経費もかかります。
しかしながら、すべての部位が満遍なく売れるわけでもなく、実際にはロス(売れ残り)なども発生してしまいます。売り切れればまた話は変わりますが、売れ残りのリスクもブロック肉には足していかないと、経営が成り立ちません。

さて、どうでしょう?
エゾシカ肉が思ったより高価なのは、誰もぼろ儲けを狙っているわけではないということをご理解していただけましたでしょうか。

それでもエゾ鹿ファンが増えることで流通が確率してくれば、少しでも肉の価格が下がると同時に、農業を守ることができると私どもは信じています。
これからも、エゾ鹿製品をどんどんリリースしていきますので、ご期待ください。

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