自然組物産館で扱っている、ハチミツの種類
hachi1人間に個性があるように、ハチミツも採れる花によってそれぞれ味や色や香りに個性があります。百の花があれば百のハチミツ、そしてが同じ花でも採れる場所や気候によっても味が違います。蜜源となる花は、野に咲く草花や樹木の花、ナッツの花、フルーツの花、ハーブの花などあらゆる種類の花々です。
また、ひとつの花から採蜜された単花蜜だけではなく、複数の花の蜜をみつばちが集めてきて、自然にブレンドしたものがあります。
料理等をご商売にされている方は味を均一化させるために、また、単価を抑えるために採れた地域をブレンドさせた単花蜜をお求めされる場合が多いですが、自然組物産館では本当の自然のはちみつを味わっていただくために、あえて1つの瓶には1つの地域で採れたものだけを詰め込んでいます。
同じ地域の1つの花から採取した、自然組の「純蜜(じゅんみつ)」。1つの巣箱のミツバチによって自然にブレンドされた、自然組の「彩時蜜(さいじみつ)」。
実際に食べてみていただければ、その味の違いがわかるのですが、インターネットではそれが難しいので、ここでは花によっての味の違いを説明します。


アカシアアカシア(ハリエンジュ)
北海度の代表的なハチミツで
クセが無くさっぱりとした味と香りです。

本来はニセアカシアと呼ばれる種類で、和名を「ハリエンジュ」といい、ハチミツでアカシアといえばこの花のこと。ニセと付くと何やら食品偽装のようにですが、これは明治期に日本に輸入された当初こちらをアカシアと呼んでいて、後に本来のアカシアの仲間が日本に輸入されるようになり、区別するためにニセと呼ぶようになったためです。札幌の街路樹や歌の詩になっているアカシアは全て、このニセアカシアなので、偽物ではありません。


shinanoki菩提樹(シナノキ)
香りが強く濃厚な味で、ヨーロッパやロシアなどでは高級蜜として扱われています。
本来はお寺にあるのが「菩提樹」で山に自生しているのが「シナノキ」なのですが、日本特産種の菩提樹(ボダイジュ)をシナノキと言い、実は北海道で最も採取量の多いハチミツです。


kihadaキハダ(しころ)
クセがなく食べやすい蜜。少しの渋みが特徴。
ミカン科の植物なので、ほんのりと柑橘系の香りがします。

木の皮は生薬となり、ミカン科の高木で北海道ではシコロと呼ばれています。アイヌは熟した果実を香辛料として用いるなど、北海道では古くから珍重されていた植物です。


kuriクリ
かなりクセの強いハチミツです。
独特の強い臭いと栗特有の渋みがあり、焼き栗に似た香ばしさがあります。

栗の実に関してはご存じの通りだと思いますが、花から採るハチミツの「クリ」は「漢方蜜」と呼ばれるほど滋養の高いハチミツで、鉄分・ビタミン・カルシウムが特に多く、韓国では不老長寿の食品としてもてはやされているそうです。


tanpopoタンポポ
味も香りも強く独特の濃厚な味わいで、普通のはちみつでは物足りない方におすすめです。ヨーロッパでは若い人達に人気があります。
春の野花の代表「タンポポ」もハチミツになります。
北海道ではセイヨウタンポポの他にアカミタンポポ、エゾタンポポなど数種類のタンポポが自生していますが、どの花を選ぶかはミツバチ次第です。
基本的にどれも味は同じです。


オオハンゴンソウオオハンゴンソウ
フルーティな香りとまるく柔らかな甘味の
蛍光色に近い黄色のハチミツです。

7~9月に咲くキク科の花で、北海道から本州中部以北の川岸や草地に生息する多年草ですが、実は北米原産の帰化植物で、繁殖力の強さから特定外来生物に指定されています。
何やら雑草のようですが、実はけっこう旨い蜂蜜が採れます。香り豊かな蜂蜜をお好みの方におすすめで、フルーティな香りと、まるく柔らかな甘味があります。


クローバークローバー
四葉のクローバー探しのクローバーです。
淡い色にフローラルで上品な香りのハチミツです。

寒い地方の代表的なハチミツで、カナダなどでは最高級品とされおり、日本では牧畜が盛んな北海道産が有名です。
味はクセがなくあっさりしています。それゆえ同じ時期に咲く花の蜜が混ざってしまうと、かなり味が変わります。
クローバー本来の味を楽しみたい方は、自然組物産館からは純蜜をご用命ください。


トチトチ
淡い黄金色で、フローラルな香り。
味は、コクがありながらも甘みはまろやか。

「トチ」は別名「マロニエ」と呼ばれる東北地方に多く自生する自然木です。北海道は後志地方が北限とされており、北海道産のトチハチミツは流通量が少なく比較的希少です。
アカシアに次いで結晶化しにくいの特長があります。


ソバソバ
とても濃い味で、甘みと共に苦みありますが
鉄分やミネラルが豊富な薬用ハチミツ。

好みがハッキリ分かれる大人向けのハチミツ。色はほとんど黒に近く、濃い味付けの煮込み料理などに合います。
薬用効果が高く、レンゲハチミツの50倍という鉄分が含まれているので貧血気味の女性にもオススメ。また、スプーン1杯のソバハチミツが、市販の咳止めよりも子供の咳に有効であることが、アメリカの研究で明らかになっています。


ooitadoriイタドリ
上品でクセのない黒蜜のような味。
和菓子にも合う、珍しいはちみつです。

北海道では背の高い「オオイタドリ」がほとんどで、別名ドングイなどと呼ばれる大きな葉を持つ多年草。
路傍や土手の他、空地などでも見られますので、あまり好まれませんが、けっこう美味しい蜜が採れます。
自然組のイタドリ蜜は野山のものを採っています。


栓の木(ハリギリ)栓の木(ハリギリ)
芳香豊かでトロピカルな風味ですが、絶対量が少ないので、他の花の蜜の味に左右されがちです。
北海道開拓時代、土地の肥沃度を判定する指標にされたという木材で、良質なため、建築、家具、楽器、仏壇、下駄、賽銭箱に使われています。
葉は天狗の団扇のような形をしているのでさらに別名「テングウチワ」と呼ばれています。


awadacjisouアワダチソウ
味は良いのですが、独特な臭いがします。
ほとんどマニア向けのハチミツです。

観賞用として輸入されましたが繁殖力が旺盛で、野山のいたるところで自生している帰化植物です。
臭い(香りではない)が独特過ぎるので、基本的に食用はちみつとしては販売していませんが、ミツバチが越冬するための栄養源として採取したものを、少しだけおすそわけして貰ってます。